その後、さらに時は流れ迎えた2001年。日本の外食産業を根幹から揺るがす大きな問題が発生しました。千葉県で発見されたBSE(牛海綿状脳症)感染の疑いのある飼育牛に端を発した、いわゆるBSE(狂牛病)問題です。

マスコミの大々的な報道も相まって日本全体が軽くパニック状態となり、ありとあらゆる牛肉がスーパー店頭から消えました。外食産業においても例外ではなく、牛肉料理はもとよりビーフコンソメに至るまで消費者に嫌悪される状態となったのです。

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【当時の新聞より参考資料】2002/7/22 BSE(狂牛病)関連の倒産動向調査
BSE関連倒産、64件発生食肉業者、焼肉店が75%を占める
~BSE騒動による売り上げ急減が全体の53

「昨年9月、国内ではじめてBSE (狂牛病)に感染した牛が発見されて以降、消費者の牛肉離れによる需要の急速な落ち込みによってBSE 関連倒産が相次いでいる。そこで政府は今年6月「BSE 対策特別措置法」を成立させ、風評被害の防止に努めている。事実、件数自体は今年2月をピークとして、その後は減少傾向にある。しかし、農林水産省によると関連業界の被害総額は3650 億円を超えるとの推計もあり、つい先日には福岡県の食肉加工メーカー、日本食品(株)がBSE 関連の倒産では最大の負債額(2185000万円)で民事再生法を申請するなど、食肉関連業者を中心に依然としてBSE 騒動の余波が続いている。

牛もつを使う、福岡のもつ鍋店もまさに、直撃でした。
しかも、もつは、牛肉より危険性が高い部分と指定されて、食べてはいけないもの扱いになってしまいました。

来店客数は半減どころか、9割以上も減った日々。
「当店のもつは国内産でしっかり検査もしているため安全です!」と何度も声を大にしてアピールしましたが、あまり効果はありませんでした。
来る日も来る日も、お客様のいないガラガラの店内を見渡せる厨房で、寂しそうに仕込みを続ける親父の姿を、当時見習いだった私は今でもはっりと覚えています。

ほどなくしてBSE問題も収束しお客様の足も戻ってきましたが、あの時の悔しさと父の無念そうな表情は忘れることはできません

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大将!うまかった~~また来るよ!
帰り際のお客様のお声掛けが唯一の救いでした。

ただ、その最中でも、BSE問題の風評被害はつづき、、、、、
にっちもさっちも行かない状態まで追い込まれていきました。

楽天地の社内でも、もつが食品として扱えないようになるのなら、焼肉を出したり、他の鍋を出したり、居酒屋に業態変更しようと、多くの話し合いをしました。

重苦しいムードがただようなか、

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親父が出した結論は。。。。。

福岡に、もつ鍋しかないお店が1っ軒ぐらいあってもよかやんか!

もつ鍋が出せなくなるんだったら、廃業
今にして思えば、見事な決断だったと思います。

口では、強気に言い放ちましたが、心労がつもり、年末には長期入院する事態になりました。

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もう、開きなおって、今までどおり、もつ鍋1本

その過程で、楽天地も北天神店を閉鎖に3店舗に縮小しました。
この時期、名の知れた、もつ鍋屋さんも数々ノレンを下ろし、廃業していきました。
福岡市内でも、もつ鍋を専門で扱う店は10店以下にまで減っていました。

BSE問題は、さまざまな風評被害をだしながらも、終息の方向に向かい、

そう、生き残ったのです。

 

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